arma o santo
ルパン三世(主にアニメ2nd)の感想を淡々と上げてゆく感想置き場です。たまに二次創作があります。原作はまだ読めてません。4期決定おめでとう!
2012'03.29.Thu
歯抜けになってた部分の感想、その一。
19話「十年金庫は破れるか」
20話「追い詰められたルパン」
21話「五右ヱ門の復讐」
19話「十年金庫は破れるか」
20話「追い詰められたルパン」
21話「五右ヱ門の復讐」
19話「十年金庫は破れるか」
・これ、実はツタヤで他の人に借りられてる間に、双葉文庫から出てる「小説ルパン三世」を読んじゃって…
微妙なネタバレというか思い入れというか、そんなんを持ちながら観てしまったのですごくすきになってしまった話です。
うん、勝負っていいな…
ちなみに小説のほうは十年金庫で負けた息子さんがその後、またルパンと対決することになる話。
・「ちょっと日本を留守にしてる間に、丸金の金庫がえらく高い評価を受けてるみたいだから、まぁ腕試しに」片っぱしから丸金の金庫を狙い撃ちしてくルパン。
丸金の親方にはたまったもんじゃない笑
だいたい金庫がどんだけ堅固でもね、金庫を守ってんのは人間であってね。
冒頭の奥さまもそうだけど、守ってる人間は必ず開け方を知ってるから、そこにつけこめばいいわけでね。
錠前屋でも金庫屋でもなく、金庫破りでもなく、泥棒のルパンなら、金庫の前にひとのこころのガードを開けるのなんて朝飯前ですからね。
相手が悪かったよ親方ぁ…
・冒頭のお年を召した酔っ払いレディがルパンの変装って。
・ちゃっかり指輪型金庫を開けるついでに(開けるために?)マダムを誘惑して骨抜きにして去ってくルパン。お爺さまからの血ですねこれは!おそるべし!
・ぼうや、ぼうやと呼ばれるけど、錠太郎っていくつなのか。
年齢を推し量るのは難しい…
・十年金庫
どうやっても十年経たなきゃ開けられないって、結構使いどころが難しい金庫だと思う!
「開けたいときに開けたい人間にだけ開けられて、それ以外の人間には絶対に開けられない」のが理想の金庫だと思うんだけど、まぁあくまで理想は理想であってね!世のセキュリティに網膜声紋指紋と認証装置は数あるけど、それらを破る術だってあるわけで。
あと、十年経ったら自動的に開くなら、今回ルパンがやったみたいに開いたところを狙えばいいし、金庫から運び出されるときを狙えばいいのだし。
そんなことは丸金の親方もわかってたろうけど、それでも「ただひたすらその時まで絶対に開かない金庫を」っていう目的と条件で作ったのが十年金庫なんだろうな。
丸金の親方の「ああ、ルパンに会いたい、どうやってあの金庫を開けたのか、ルパンに訊きたい、ああ」ってよろよろと出て行くさまにはあわれを誘われる。わたしも訊きたい。
・押し切られたんだろうけど不二子ちゃんが「子どもなら大丈夫と思ってね」と錠太郎をアジトに連れてく。ほおお珍しい。
・こども、こどもと相手にしない次元と五右ヱ門。あ、次元ダーツしてる。
・自家製サウナがあるアジト。誰の趣味だ。ルパンか。
・「あなたにはただの軽い腕試しかもしれないが、僕たちにも生活がある」
恨みを買うルパン、って珍しいような、珍しくはないような。
ただ、毎度あんなに犯行が破天荒なんだから、割食ってるひと絶対いるよね、てどっかで思ってまして、
丸金金庫の話は、あんま普段描かれない部分にいるひとが、牙を剥いたら、みたいに見えて、その珍しさからもすきな話です。
そこらへんのひとで、ルパン一味によって割を食ってるひと、いると思うんだよなぁ。物語にはあらわれない部分で。誰が悪いとかいうんじゃないんですけど。いや「悪党」なのでルパンたちが悪いんですけど笑
丸金の親方と錠太郎は、金庫屋だから泥棒とも大手の銀行とも縁があるけど、あくまで表の渡世のひとじゃないですか。一応は。ぎりぎりだけど。
だからすごくおもしろい。
・ルパンがぎりぎりまで、毒を飲まされるまで錠太郎の勝負を受けようとしないのは、ルパンが丸金を倒産寸前にまで追い込んだことに、けしていわないが負い目があるからだ、と思いました。
勝負を受けたら、負い目を認めることになる。だから受けようとしない。…ような、そんな妙な意地みたいなものを感じました。なんとなく。
ほんとに軽い腕試しのつもりだったから、内心「あららー」と思ったんじゃないかなぁ。「別にそこまでするつもりはなかったんだけど」みたいな。
でも泥棒が金庫破ってお宝手に入れるのは当たり前のことだから、悪いことしたな、とは絶対いえない。口が裂けてもいえない。いえるわけがない。ルパンがルパンだからいえないし、いわない。
第一、丸金の金庫は充分金庫として高水準で、だからルパンが挑んだんであって、金庫としての価値が下がったわけではけしてない。
下がった、と思ったのは顧客で、「この先も丸金の金庫を使ってると、次にルパンの腕試し先に選ばれるのは自分のところかも」という至極まっとうな危機感から返してきたんであって、これは別にルパンが罪悪感を覚えるような問題じゃない。
…というのを踏まえて、だからルパンは負い目未満のものを感じてて、それをけして認めず、認めるわけにもいかないのだ、と思ったけど、どうか。
・錠太郎
一筋縄ではいかない強情さとしたたかさが、癖があってすきです。
ルパンに毒盛ったり、不二子ちゃんに手錠かけたりしたけど、勝負にのらなかったからそうしたんであって、割合正々堂々、真正面から「僕の金庫に挑んでみてください」といってきてるので終始一貫してる。妙な裏切りもしないし、他に含むものもないし。
・「なぁルパン。十年金庫、真っ向から挑んでたら、果たして開けられたかな?」「息子の金庫にこれだけ苦労したんだ。きっと開けられなかったさ」
ルパンの敗北宣言。きっとそうだろうなぁ。でも、開けられなくても中のものを盗めるのが泥棒のルパンだから、この敗北宣言もまっとうだなぁ。
・負けを認めて去ってく錠太郎が後年、ルパンたちに挑むときがきたら、たのしそうだろうなぁ!
というのを書いたのが小説とかもうね。
小説のが終始、錠太郎視点で書かれてるから、ルパン側の意図がわからなくて常に一味が一枚上手で、最後にルパンが神出鬼没にして軽妙洒脱な怪盗、でも紳士の貫録を見せて去るのがもう…かっこいくて…
敗北宣言をするルパン。負けを認めて去ってく錠太郎。どちらも負けた。勝った人間がいないのに、この話はすごくすきです。
20話「追い詰められたルパン」
・ルパンと不二子ちゃんが古城に立てこもってるところから話が始まる。
二人のお互いにかける想いや情がみれるのですごくすきな話です。あれ、すきな話ばっかだな。
・確言してないけどこれナチスドイツだろう。
モデルは完全にナチス時代のドイツ。ヒットラーを彷彿とさせるチビでチョビヒゲでコンプレックスの強い男が総帥だし。
でも2ndが設定してる時代的に、もうこの時代にはナチスドイツは崩壊してる…ていうかWW2後の世界のはずだから、同じようなどっかの独裁国家、て設定でいいんだろうな。
・「趣味は人殺しじゃないかってくらいの悪趣味な将校」に降伏を迫られるルパンと不二子ちゃん
いや降伏じゃないよね出てったら蜂の巣だよね。
その将校と掛け合って、ICPOの名前を出し、説得に当たらせてくれというとっつぁん。
一度だけチャンスをやろうと笑う将校。
・「今ここで俺に捕まれば無事に日本まで護送してってやる」「ありがたいけど、とっつぁん。それは出来ない相談だわ」
・「不二子、お前まで死ぬこたぁねぇ。お前は生きろ」「いやよ」「出てけ。出て行かないと撃つ」
・「とっつぁん、さっきの話、受けるぜ。不二子は生かしてやってくれ。必ず無事に日本まで護送してってくれ」
この一連の流れどうしてくれよう。
・逃走ルートの確保役もなく、一味揃って盗みに出て、うっかり「風が吹いたばかりに」へまを踏んで、揃って逃げようとしたばかりに負傷した仲間を逃がすため囮としんがりが必要になる。
ああ珍しい。いつも退路はしっかり確保してるのにね。
盗む手段+逃走がそもそもヘリだったから、一緒にいたほうが都合よかったのはわかるんだけどね。
というか、次元が負傷して、五右ヱ門が肩貸して連れてって、しんがりにルパンが残って、助けに戻るのが不二子、って番狂わせにも程がある。
これ普段ならたぶん、しんがりは五右ヱ門だと思うんだ。銃みたく弾切れがないから。近接戦で無双だから。
あと五右ヱ門は引き際を心得てるから斬り込み隊長もしんがりも出来ると思ってるんだけど、撹乱役にもってこいだよね。
不二子ちゃんが次元に肩貸すのは流石に無理があったんだろうか…
止める五右ヱ門を振り切って思わず戻ってしまう不二子ちゃんとか、なにそれもえる。
次元に肩貸してたばっかりに逃走を選択するしかない五右ヱ門の苦渋とか、もえる。
ヘリが不時着したくらいで(!)負傷しちゃって仲間の足を引っ張っちゃった次元の気持ちとかも、もえる。
・「なんで戻って来た」「…さあ。気紛れかしら?」
裏切りが女のアクセサリーなら、気紛れは女の何なんですか不二子ちゃんんん
いやその台詞はルパンがいったのか…で、一体何なんですかルパンさま…
・「次元と五右ヱ門は無事に国境を越えたかな」「あら、優しいことね」「いんやぁ?助けに来てくれないかなー、なーんて思ってよ」
・古城に向かって地下を掘り進む次元と五右ヱ門
「こっちで間違いないのだな?」「ああないとも!」
そして掘り抜けると鉄格子。
「ん?ああ、警察の留置所だ。だめだこりゃ」
だめだこりゃじゃないだろう次元んんn
呑気だ…ルパンと不二子ちゃんのシーンが緊張感があるだけに、呑気さが際立つ…(笑
・「二丁のマシンガンと、弾の切れかけたワルサーで、敵うわきゃあないよなぁ」
戦車に囲まれてますもんね。変装も詐術も、色仕掛けも寝返りも、通じないぽいしね。
「なら黙ってやられるつもり?」「いや?」
といって狙いをつけると悪趣味将校の帽子をふっとばす。
・「あんな奴らに殺されるくらいなら、あなたに」
・「弾は二発残しといたぜ。一発はお前に、一発は俺に」
寝返る余地がないときの不二子ちゃんの潔さよ。
この二人は超リアリストだと思ってるんだけど、だからこそ突き詰めたシビアさや、現実を見据えるたしかな目が、夢を見る余地もなく互いを見つめられるんだと思う。
つまり「状況的に俺と死ぬけどおk?」「状況的にそうなるわねおk」っていうさらっと加減がたまんなく重い。本人たちにとっては普通の判断っぽいからこそ!
ほんと、ルパンには不二子ちゃんで、不二子ちゃんにはルパンなんだなぁ…
・ルパンたちが助かったときのとっつぁんのうれしそうなこと!
「ルパンがいないのならこんな国にもう用はない」といってうっれしそうに山道を走ってく。
・療養所の車椅子のルパンと不二子ちゃん
なんとなくだけど、ここは勝手にスイスぽいと思ってる。永世中立国だからほとぼり冷ましに逃げ込むにはもってこいだし。高原ぽさとか。
いつもどおり不二子ちゃんに絡んではったおされるルパンの車椅子が坂道をころげおちてゆく。
「あれが修羅場を越えて来た男かね」の次元の台詞がまた…笑
所在を突きとめて追っかけてきたとっつぁんが反対に車椅子に追いかけられる。「わーとっつぁん止めて止めて」
最後にぶつかって二人して仲良く吹っ飛ぶ。
すごく和やかなオチでした!
21話「五右ヱ門の復讐」
・五右ヱ門メイン話!!
もんごえ…1stのあれ(百地先生)をみてると…まともな師匠もいたんだね!!よかった…!という思いがこみあげてしょうがない。師匠を越えようとすると弟子を抹殺する師匠とかひでえよ。その点、自然先生はすごくまっとうでした。
伊賀、赤目かぁ。
・香港
五右ヱ門は伊賀に十年ぶりに帰るんだけど、ルパン一味がすぐ駆けつけられそうな、或いはすぐ五右ヱ門が戻ってこれそうな、香港に滞在してる、ってのがツボでした。
「一人いないとなんだか寂しいな」というルパン。そんなにいうほど四人一緒に行動してるわけじゃないだろうに。やっぱりファミリー色が強いな2nd。だがそこがいい。
四人でテーブル囲んでても、そういうもんか、とスルーできるのに、ルパン次元不二子ちゃんの三竦みだと、ちょっと不思議な取り合わせな気がしてしまう。別に常に不二子ちゃんが裏切ろうとしてるとか、次元がつんけんしてるとか、そういうわけじゃないってわかってるのに。
ルパンが不二子ちゃんに見せる顔と、次元に見せる顔と、ちょっとずつ違うから、なんかこの三竦みだとそういうの意識してしまうんだろうな。実際は「みんなでいるときの顔」ってのがあるから、ルパンの態度は変わんないのにな。
・もの売りに化けて近づくとっつぁん。思わず騙されるルパン。
おおとっつぁんすごいな。
本人から如何に遠いか、っていうの考えると、変装の凄さが推し量れようってものです。
とっつぁんは正攻法の人だけど、こういうルパンから技術や発想を盗んで搦め手で来るときがあって、柔軟だなぁと思う次第です。
・洞窟で座禅を組む五右ヱ門が自然先生と対話する
「人九郎を恨むな。儂の教えを忘れたか?儂は自然そのものになったんじゃ」「無理です、先生。自然の季節は再びめぐるけれども、先生の命は戻らない」
…
ごめん、これ、今のジャンプの展開思い出して…
気を取り直して。
自然先生が、弟子に惨殺されたのに穏やかげで茶目っけすら伺えるのがなける。
これが五右ヱ門の幻でも、自然先生はそういうひとだった、という認識と信頼が伝わってくるようで、まさに人九郎こんちくしょう。忍術だけで仁徳は教わらなかったのか。
五右ヱ門て結構、慟哭するイメージがあるんだけど何でだろう。普段、淡々としてるのにな。だからかな。激しいものを秘めてる、っていっちゃうとありきたりないいかたかもしれないんだけど。
修行してる、でも悟れない。殺し屋をしてた時代もある、だって人斬りは侍の業。強くなりたい、斬れぬものなど何もないくらいに。すべてを斬り裂くことのできる、それが強さなのだと。
この、もしかしたら青臭いといってもいいような懊悩、それが個人的な五右ヱ門観の根幹なのかも。
五右ヱ門て、石川五右衛門の子孫、ていうバックボーンがあるのに、泥棒じゃないよね。盗みとか金銭にあんま拘泥してないぽいしね。盗みの役割分担も、退路の確保とか、アシストが多いし。
個人的には、修験者ぽいイメージ。侍なんだけども。
・人九郎
警察と取引して刑務所に入って守ってもらおうとする手段、悪かないけどさ。
ルパン一味の足止めに有効な銭形のとっつぁんと密約交わして抱きこむの、ありだけどさ。
この手段を選ばない感じが、諜報戦をたたかう忍者、騙し合いが本分、なんだろうけどさ。
自然先生が人九郎と五右ヱ門の二人のどちらかに十年後に皆伝書を渡す、っていったのは、なんでだろと思いました。
うん、忍者としては人九郎でいいと思うんだ、皆伝書渡すの。別にそこに五右ヱ門絡めなくても。五右ヱ門なら皆伝書があろうとなかろうと、本人は気にしないし、ちゃんと志を受け取ってたし。
だから、なんていうのかな、たぶん、
自然先生は、人九郎のために「どちらかにやる」っていったんじゃないかな、なんて思いました。
十年やるから、己になくて五右ヱ門にあるものを探して学べ、って、先生はいいたかったんじゃないかな。
人九郎が優れてたのが技術とか詐術ならそれは経験が左右する部分も大きいもので、十年前の時点で、人九郎は五右ヱ門と勝負したら勝てなかったんじゃないかと思うんだ。いや十年経っても負けると思ってたから、五右ヱ門の執念とまっとうさを恐れてたから、逃げ切れないと踏んで刑務所に入るなんて手段を選んだんだろう。
勝てないから、勝てないなら、それを悔しがって、正攻法であのまっとうな侍を越えろと、自然先生はいいたかったんじゃないかな。
勿論五右ヱ門に負けてほしいわけじゃなくて。弟子二人が切磋琢磨して、十年後にいい競い合いが出来たらいいなぁと。
親の心子知らず。
…妄想ですけど!
つーかこの感想、わたし自然先生どんだけすっきやねんっていうね。どうしたことだ。
・五右ヱ門の危機にルパンと次元がかけつけるあたりがもうね。
・更に負傷してるのに無鉄砲に飛び出してった五右ヱ門を警察署の前まで助けにいく二人とかね。
・魚釣り
五右ヱ門の「ルパン!こういうときこそ、俺のために何とかしてくれ!」がすごいすきです。
赤裸々に頼るなぁもんごえ!1stでは完全に命狙ってる敵から始まってるのに!
五右ヱ門は独立心が強いというか、テリトリーに他人をいれないというか、常に一線引いてるというか…一味にもつかず離れずな面があるので、こうやって困ったときに素直に助けを求めるのをみると、なんか、…にやにやします。
他者に理解を求めない節があるもんごえなので、誰かにこころを傾けてるのを見るのはいとおしい。
・「お前さんの傷をなおすのが先でしょ」
助太刀したいけど望まなそうだから、やっぱり五右ヱ門に対決させてやりたいと思ってる、んだろうな。だからかけることばが「早く傷をなおせ」なんだろうな。
ルパンて悪党だなんだといわれてるけど、必ずしも義賊だと思ってるわけじゃないけど、当たり前のことかもしれないんだけど、
身内に対して限りなくこころを砕いてるあたりが、たまんないなぁもう。
・「後はお上が仇を取ってくれるでしょ」「薄情者!」「まぁ待てって五右ヱ門。やつがああしてるときは、やつのコンピューターのような頭脳ががフル回転してるときなんだよ。見てろよ、そのうち閃くぜ」
この遣り取りェ…次元の相棒っぷりェ…
ちょっと恥ずかしくなるくらいルパンのこと知り抜いてる付き合いの長い次元プライスレス。
・裁判のターン!
素直に罪状を認めて自供してて、でもその罪状をホントに犯した人間は別にいて、そいつから逃れるために刑務所に行きたい、っていう情状を酌量してもらえば死刑にはならない、と踏んでたとしても、「人斬り人九郎」なんてあだ名を堂々と法廷でつかってるのはどうなんだ。
他の罪状明らかにされたら何年食らいこむかわからんというのに。
結局ルパンの手で物的証拠がぜんぶデタラメになってて、人九郎は無罪判決。
「俺が殺したんだ!」という人九郎の叫びと、これで事態が警察である自分の手を離れた、というとっつぁんの嘆息。
ルパンの「さーぁ五右ヱ門、しっかり戦えよ!」っていう台詞がすきです。
ルパンて、次元や五右ヱ門が、正攻法で負けるはずがない、って確信しきってるよね…
・五右ヱ門と人九郎の決闘
決闘中に痺れ薬を風に流して五右ヱ門の動きを鈍らせる人九郎。ここいらへんすごく忍者の技。
卑怯なんだけど、でもこれが忍者の技でもあるんだもんね。それは別にいいんです。そういう技なんだから。でも技としての卑怯さが自分の卑小さの免罪符になっちゃったらダメだと思うんだ。人九郎はあと十年修行すべき。十年ROMってろ!なノリで。
。仇を討った五右ヱ門の「先生…」な呟き
泣いてないかこれ…泣いてないか…雨か。
そこに駆け寄るルパンと次元。対決中、ずーっとつかず離れずで見守ってた二人がもう。手を出したいけど出せない。助けたいけど助けちゃダメ。次元もたまに決闘するけど、そういうときは五右ヱ門がじりじりしてルパンが飄々としてるから、五右ヱ門の決闘で二人が黙って見守るのがもうね。あいされてるなぁ末っ子!
・伊賀忍法皆伝書
「愚か者は蓋を取ってはならないと書いてある」「俺が開けてやろうか?」「愚か者は開けちゃダーメて書いてあるでしょ」
なんだこの遣り取りかわいい。
・皆伝書を見て、意味を理解して笑う五右ヱ門と、自然先生を知らないからわからないながらも快活に笑うルパン。つられたように「香港で待ってる不二子がなんというか」と笑う次元。
五右ヱ門は、笑う門には福来る、で笑えるこの一味と一緒に盗みや馬鹿をやってて、ほんとによかったなぁと心底思いました。
こういう何にもならないオチ、ぜんぜん得しない結末、骨折り損のくたびれ儲け、を笑いこなしてしまえる、それこそが五右ヱ門に足りないものだと思ったので。普段あんまり手放しで笑わないで眉根寄せてるイメージがつよいからだけども。
くたびれ儲けでも窮地でも同じように笑い飛ばしてくれる、すべてが馬鹿騒ぎでめちゃくちゃで派手で一本筋の通った粋な連中が集まるこの一味こそが、五右ヱ門の福来る門だよなぁと。
そう思ったので、このラストすごくすきです。なんかしあわせなラストだなと思った。
ここまで!
あーみっつしか終わらんかった。
残りのみっつはまた後日!
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